本邦は高齢社会を迎えており、今後も高齢者は増加する一途である。高齢者は、筋機能や認知機能の低下を呈することが多く、さまざまなADLの低下を引き起こす要因となっている。そのため、筋機能や脳機能を効率良く改善することが重要な課題である。本研究課題では、HMB摂取によって脳及び骨格筋におけるBDNFの明らかな増加は見出せなかったが、摂取条件(摂取量や摂取期間など)の新たな検討課題を得ることが出来た。また、老齢マウスのBDNF量が減少していることが明らかとなった。 今後HMBの摂取方法や運動との併用など、脳のBDNFへの効果についてさらなる検討をすることにより、臨床に繋がる知見を得ることを目指したい。
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