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2022 年度 実績報告書

嚥下反射惹起不全を有する摂食嚥下障害患者に対する侵襲のない咽頭刺激法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 20K19469
研究機関藤田医科大学

研究代表者

小川 真央  藤田医科大学, 医学部, 助教 (80866905)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード摂食嚥下障害 / 磁気刺激
研究実績の概要

摂食嚥下障害患者では嚥下反射が起こりにくくなることが多い.頸部に干渉波電気刺激(IFCS)や弱い磁気刺激を加えるという侵襲のない咽頭刺激が嚥下反射惹起不全を改善する効果があるか検証した.
2020年は,IFCSを行うにあたり,健常者における最適な刺激条件を検討した結果,感覚閾値の刺激を20分間行う方法が最適であると考えられた.
2021年度は,健常者の嚥下機能に対するIFCSの効果を検証するために,健常成人20人を対象としたランダム化クロスオーバー試験を実施した.介入はIFCS20分間, sham刺激20分間とし,介入の前後で反復唾液嚥下テスト(RSST),150ml 水飲みテスト (150ml WST) を評価した.RSSTは介入の違いによる有意差は認めなかったが,150ml WSTにおけるswallowing capacity(ml/s)はIFCSの介入によってsham刺激と比較して有意な改善を認めた.
2022年度は,健常者の嚥下機能に対するSPM(spinning permanent mahnet; われわれが開発した永久磁石の回転によって磁場を発生させ,末梢神経に運動閾値未満かつ感覚閾値未満の刺激を行う装置)
の効果を検証するために,健常成人20人を対象としたランダム化クロスオーバー試験を実施した.介入はSPM刺激20分間,sham刺激20分間とし,介入の前後でRSST,150ml WSTを評価した.RSSTは介入の違いによる有意差は認めなかったが,150ml WSTにおけるswallowing capacity(ml/s)はIFCSの介入によってsham刺激と比較して有意な改善を認めた.
本研究結果により,IFCSとSPM刺激は健常者の液体嚥下のパフォーマンスを改善させる可能性があることがわかり,今後の摂食嚥下リハビリテーションに非常に有益であると考えられる.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 末梢の電気・磁気刺激を用いた 摂食嚥下障害の治療2022

    • 著者名/発表者名
      加賀谷斉,小川真央
    • 雑誌名

      The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine

      巻: 59 ページ: 918-925

  • [学会発表] 健常者の嚥下機能に対する弱い末梢磁気刺激の効果の検討2023

    • 著者名/発表者名
      小川真央,加賀谷斉,太田喜久夫,大高洋平
    • 学会等名
      第60回日本リハビリテーション医学会学術集会
  • [学会発表] 健常者に対する干渉波電気刺激の効果の検討2022

    • 著者名/発表者名
      小川真央,加賀谷斉,飯田操,浅野路子,太田喜久夫,大高洋平
    • 学会等名
      第28回日本摂食嚥下リハビリテーション学会学術大会

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公開日: 2023-12-25  

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