研究課題
一定の長さである特定の話題(例えば好きな物事)について物語(ストーリー)を読み上げ,一定の時間内で質問を実施したことによる認知機能訓練効果を在宅で実証する対話型システム(DBSPS)を研究・開発し実証実験を評価した.システム構成としては,対話型ロボット,実験のスケジュール管理,対話管理部分から構成されており,高齢者の在宅に実験システムを配布して,所定の実験時間になると自動起動するような仕組みになっている.このように在宅で対話のタスクを高齢者向けに安定して実施できる仕組みは申請者が知る限り存在せず,特に外出が控えられるように求められるコロナ渦でも安定して実験できるような仕組みを開発できたことは一定の意義があると考える.提案したシステムは,在宅で所定の時間になると自動的に起動して起動するといった工夫を行った.また,実施した実験記録はクラウド上に蓄積され,研究者はそのデータを利用して研究できるプラットフォームとなっている.開発したシステムを用いて在宅でも65歳以上の81名の健常高齢者を対象に2,3週間介入実験を行い介入実験を実施している.また,健常高齢者が4分以内で少なくとも1つ以上質問できる事を確認した.これらの研究成果については国内会議,国際会議,そして包括的な内容を論文誌としてまとめた.最終年度の研究成果としては,大きく上述したシステムを用いた評価,各種ワークショップでの発表を重点的に実施した.また,物語の読み上げに対して理解力を検査できるようにシステム拡張を実施し,その予備評価を行った.具体的には,在宅で実施物語の聞き取りに対してどの程度正確に物語を記憶できているのかといった確認ができるようになっている.上記結果については国内会議にて報告している.
すべて 2022
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (6件) (うち国際学会 4件)
Current Psychology
巻: - ページ: -
Journal of Rehabilitation and Assistive Technologies Engineering
巻: 9 ページ: -
10.1177/20556683221133367