中学野球選手において,1回の投球時における肩肘への負荷について使用球(硬式,軟式)の違いによる検討を行った結果,軟式選手に比べ,硬式選手では平均球速が有意に速く,肘内側に加わる最大外反トルクも有意に高い結果であった.また,性差については,男子選手は女子選手に比べ有意に球速が速いことが確認できたが,投球時肘内側に加わる最大外反トルクの平均は男女間に差がないことが認められた. さらに,1年間フォローアップが可能であった選手を対象に投球負荷との関連を調査した結果,1年間のうちに新たに肩や肘に痛みを有した選手(疼痛出現群)では,投球時のArmspeedが非疼痛出現群に比べ有意に速くことが明らかとなった.
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