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2022 年度 実施状況報告書

階段駆け上がりテストの基準値の作成および今後の可能性について

研究課題

研究課題/領域番号 20K19497
研究機関桃山学院大学

研究代表者

松元 隆秀  桃山学院大学, 共通教育機構, 共通教育機構講師 (80846113)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード高齢者 / 下肢筋力 / 階段駆け上がりテスト
研究実績の概要

本研究は、高齢者の下肢筋力の測定方法に着目し、従来の脚筋力計や脚伸展パワー測定器など、高価で専門性の高い機材を使用しない階段駆け上がりテストの可能性を検討することを目的とした。本研究報告はその報告の3年目に該当する。
本年度、階段駆け上がりテストの有用性を確認するため、サルコペニア、ロコモティブシンドローム、フレイルのチェックリストより、関連項目として骨格筋量指数(Skeletal Muscle mass Index:SMI)、Body Mass Index:BMI、握力、2ステップテスト、通常歩行速度と階段駆け上がりテストの関連を検討した。
対象者は女性60名(71±4歳)、男性8名(72±7歳)であった。統計解析の結果、階段駆け上がりテストとSMI(r=0.604,p<0.001)、BMI(r=0.389,p<0.001)、握力(r=0.682,p<0.001)、2ステップテスト(r=0.326,p<0.01)、通常歩行速度(r=0.056,not significant)であった。階段駆け上がりテストは1段~5段の階段を全速力で登るだけで下肢筋力の測定を行うことができる非常に簡便なテストである。今回の結果より、サルコペニア、ロコモティブシンドローム、フレイルのチェックリストの測定項目と関係が認められた点においても本測定方法が下肢筋力の評価の方法として有用である可能性が考えられる。
2023年度は、年齢ごとの階段駆け上がりテスト基準値を作成し、サルコペニア、ロコモティブシンドローム、フレイルに該当する高齢者と該当しない高齢者に関して比較検討を行う予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

2022年度はCOVID-19の影響が小さくなったため、68名の高齢者に体力測定および身体活動量の測定を行うことができた。しかしながら、現在も虚弱な高齢者の測定を行うことは厳しい現状である。また、2020年~2021年の期間測定の実施が出来なかったため当初の測定人数がほとんど確保できていない。現状、協力依頼をしていたNPO法人からも大規模な調査は厳しいという言葉もいただいている。今後の課題として、測定人数およ虚弱な高齢者を対象として測定が行えるのか検討する必要がある。

今後の研究の推進方策

2023年度は研究の最終年に該当する。本年度は当初の目的では、健常な高齢者と虚弱な高齢者の経年的下肢筋力の変化を行う予定であった。しかしながら、COVID-19の影響もあり、本研究は当初の予定通り進んでいない。また、同様な理由により、対象者が確保できないため、運動教室等に参加している高齢者を対象に測定を行っているのが現状である。そのため、本研究の比較に必要な虚弱な高齢者を確保できていない。また、本年度に関しても調査協力関係にあるNPO法人より、虚弱な高齢者を集めることは厳しいと回答を得ている。そこで、最終年度は研究計画を変更し、①健常な高齢者の階段駆け上がりテストの基準値の作成②階段駆け上がりテストとサルコペニア、ロコモティブシンドローム、フレイルに関連した体力測定項目および身体活動量について関連を検討し、階段駆け上がりテストの有用性を明らかにする。以上の内容で報告を行うこととした。

次年度使用額が生じた理由

本研究は対象者の確保が上手くいっておらず、2022年度はCOVID-19に関する研究の延長も視野に入れており、5年目に向けて予算を確保しておく必要が生じた。

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公開日: 2023-12-25  

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