研究課題/領域番号 |
20K19519
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研究機関 | 日本女子体育大学 |
研究代表者 |
山川 啓介 日本女子体育大学, 体育学部, 講師 (60783785)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 水泳 / バタフライ / 表面筋電図 / 筋シナジー解析 / 2次元動作分析 / コーディネーション |
研究実績の概要 |
本研究課題の目的は、バタフライの泳動作に関わる神経制御を解明することにより、熟練者の巧みな泳技能を筋活動の観点から明らかにし、効果的な泳法指導やトレーニング方法に関する具体的な示唆を得ることであった。当初、2020年度の到達目標を「熟練泳者の最大努力時のバタフライ中の筋コーディネーションを解明すること」に設定していたが、コロナ禍の影響により実験準備期間に留まってしまった。その上で、2021年度は前年度からの実験準備の甲斐もあり、2020年度から2022年度の到達目標に設定していた「熟練泳者の最大努力時のバタフライ中の筋コーディネーション」に関わる実験、「バタフライの泳速度調整に関わる筋コーディネーションの変化」に関わる実験、「呼吸動作がバタフライ泳中の筋コーディネーションに与える影響」に関わる実験をそれぞれ実施することができた。また、実験から得られたデータを用いて、熟練者1名と非熟練者1名の筋シナジーを事例的に比較し、熟練泳者の最大努力時のバタフライ中の筋コーディネーションの特徴について示唆を得ることができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2020年度はコロナ禍の影響により、研究課題1に関わる実験の実施に至らなかったが、2021年度は前年度に行った実験準備が功を奏して2022年度に実施予定であった実験(研究課題1から研究課題3に関わる実験)を先んじて実施することができた。未だ研究成果を発表できる段階にはないものの、予定よりもデータ分析を早く始めることができている。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度はデータ数を増やすために追加実験を実施する必要がある。また、収集されたデータの分析を進め、今秋開催予定の国内での学術集会での研究発表を目指す。一方、現状ではデータ分析の仕方に検討すべき点がいくつかあるため、専門家から意見を求めることが必要である。2023年度では、国際学会での研究発表や国内外の学術誌への論文投稿を行っていくことを予定している。
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度使用額が生じた理由について、2021年度はコロナ禍の影響により、出張旅費が予定額よりも著しく減少したことが最も大きな要因である。また、実施した実験への参加人数が予定人数に至らなかったため、次年度に追加実験を実施することを予定し、そのための予算を計上する必要がある。また、実験に伴う機材の故障とその修理費用やデータ解析のための費用を念のため準備しておく必要がある。
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