研究課題/領域番号 |
20K19526
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研究機関 | 京都先端科学大学 |
研究代表者 |
瀧本 真己 京都先端科学大学, 健康医療学部, 講師 (10818503)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | ケトン体 / 認知機能 / 糖尿病 / 運動 |
研究実績の概要 |
当該年度では、有酸素運動とケトン体投与によって糖尿病ラットの認知機能低下を改善できるかについて実験を行った。 ラットを対照群、安静群、運動群、ケトン体投与群、運動+ケトン体投与群の5群に分け、対照群以外には糖尿病を誘発するストレプトゾシン(70mg/kg)を投与し、1週後には約6割のラットが糖尿病を発症した。運動群には中強度水泳運動を負荷し、ケトン体投与群にはβ-ヒドロキシ酪酸を腹腔内投与した。介入飼育期間は糖尿病による認知機能低下が現れるまでを想定していたが、飼育3週目にコロナ禍の影響により介入継続が急遽困難となり、実験は中止した。介入中止後の血糖値には、安静群とストレプトゾシンを投与した群の間で差がみられなかった。 その後もコロナ禍の影響で実験動物の長期飼育の見通しが立たなかったため、研究計画の見直しをした。長期飼育が困難なため飼育期間を3ヶ月に短縮する代わりに、認知機能変化により高い反応性を示す位置認識試験に変更することとした。また、介入飼育にかかる負担が大きいと実験継続が困難なため、運動をホイールランニングに変更して自動化し、ケトン体投与の頻度を週3回に変更することとした。また、実験動物の世話にかかる負担を減らすためラットからマウスに変更する。マウスの海馬は小さく必要量が確保できない可能性があるため、分析は脳全体を用いることとすることとした。介入飼育の期間短縮、負担軽減をすることにより、コロナ禍で不測の事態が起きたとしても、アルバイト学生だけで介入飼育を継続できるようにすることが狙いである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
昨年度は実験動物を飼育して実験を進めていたが、新型コロナウィルス対策で勤務できない期間があり、介入飼育継続が困難となり、実験を中止することとなった。その後も同じ理由で勤務できないことが複数回生じ、実験動物の長期飼育の見通しを立てることができず、研究を進めることができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究はコロナ禍でも継続して行えるように、実験内容を一部変更する予定である。 申請者がコロナ禍の影響で勤務できなくなった場合でもアルバイト学生だけで実験動物の長期飼育をできるように、飼育や介入にかかる負担を減らすことを計画している。具体的には実験動物をラットからマウスに変更すること、運動介入はホイールランニングに変更し自動化すること、ケトン体投与は投与頻度を減らすこと、認知試験は位置認識試験に変更することを計画し、現在パイロット実験を進めている。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍の影響により予定していた実験が完了せず、必要なサンプルが得られず、分析まで到達することができなかったため。 また、実験計画では課題2の糖尿病ラットにかかる経費が大きいが、コロナ禍で実験を遂行できるか見通しが立たなかったので、経費の少ない課題3の薬剤による糖尿病誘発ラットを先に実施したため。
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