研究課題/領域番号 |
20K19530
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研究機関 | 新島学園短期大学 |
研究代表者 |
山田 一典 新島学園短期大学, 新島学園短期大学, 准教授 (00714768)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 発育発達 / 子ども / 骨格筋 / 運動量 / 超音波画像診断装置 / バイオメカニクス |
研究実績の概要 |
生体イメージング技術の進歩により,非侵襲性の超音波イメージング法を用いた生体内部の骨格筋形態および動態が明らかになってきた.さらに,それらの形態的特性は超音波エコー輝度を用いて筋輝度から骨格筋内脂肪を特定し,筋の質的評価と運動の関係性についても明らかにしている.しかしながらこれまでの研究では,高齢者と若年者を比較した調査が多く,様々な年代における筋の質的評価と運動の関係性について明らかにされていない.本研究では,幼児の発育,運動量と骨格筋の質的評価の関係性について調査を行い,発育,運動量,骨格筋の質的,それぞれの経時的な変化および関係性について明らかにする. 本プロジェクトでは,ヒトの多様な身体運動の運動効率やパワー発揮に寄与する骨格筋の形態的・機能的特徴について解明するため,発育期を過ぎた成人とは異なり,幼児期(第一次発育急進期)においてヒトが身体運動を獲得していく過程で,運動量と骨格筋の質的評価の関係性について明らかにする.また,世界で初めてとなる幼児期の運動量と骨格筋の質的評価の関係性について縦断的に調査を行い,運動量の経時的な変化と骨格筋の質的な変化および関係性,さらに体力・運動能力調査も同時に進行し,それらの関係性についても明らかにすることを目的とした.2020年度は本プロジェクトの根幹となる筋の質的指標に関する測定方法の妥当性を確認することや,測定に係わる備品,測定園への調査依頼など全てにおいて遂行したものの,新型コロナウイルス感染の蔓延から測定を中止している.これらの状況が緩和し次第,直ちに測定を実施するとともに,より迅速な結果の公表につなげたいと考える.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス感染の蔓延から,子どもを対象とした測定が実施できず,当初の予定から遅れている.しかしながら,測定に関わる備品の検討および購入や,測定方法の妥当性に関する予備実験などは順調に進んでいる.ここで測定されたデータは直ちに公表できるよう準備を進めていきたいと考える.また,2020年度は論文6編,講演会など15本を輩出した.
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今後の研究の推進方策 |
今年度は引き続き研究測定方法の精度を高めるべく予備実験を繰り返し,現況が好転し次第,本測定に御協力を頂く幼稚園や保育園へ出向し,測定を実施する.これらの測定が滞りなく進んだ場合,直ちに分析作業を開始し,次年度(最終年度)へ向けての足掛かりにしたいと考える.
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次年度使用額が生じた理由 |
本プロジェクトに関わる測定備品などの調達に支出し,必要なものは全て揃ったと考えられるが,コロナ禍の中,実際に測定協力団体へ出張することが不可能であった.そのため,翌年度分として繰り越し,繰越金額については旅費ならびに人件費・謝金として使用することを計画している.
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