研究課題/領域番号 |
20K19534
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
辻 大士 筑波大学, 体育系, 助教 (90741976)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | スポーツ観戦 / スポーツボランティア / ソーシャル・キャピタル / うつ / 社会参加 / 社会的凝集性 |
研究実績の概要 |
2019年度に日本老年学的評価研究(Japan Gerontological Evaluation Study)が全国60市町村で65歳以上の高齢者を対象に実施した郵送調査データをベースラインとし、その3年後の追跡データを取得するための郵送調査を2022年10~12月実施した。この2022年度の調査では全体で77市町村・約34万票送付し、約23万票の回収を達成した。対象者の8人の1人に対して「直接現地」と「テレビ・インターネット」でのスポーツ観戦頻度(みるスポーツ)を尋ねる調査票がランダムに封入された。なお、スポーツ観戦についてはプロのスポーツに限らず、地域のスポーツクラブ・団体や部活動などの観戦も含めて調査し、直近1年間の観戦頻度を「週1回以上/月1~3回/年に数回/観戦していない」の4択から回答を求めた。また同様に、運動・スポーツに関するボランティア活動(ささえるスポーツ)への参加頻度を尋ねた。具体的には、スポーツの指導やスポーツ大会の運営、自身や家族が所属するスポーツクラブの手伝い(練習や大会での参加者の送迎、参加者の飲料や弁当の準備等)について調査した。その結果「みるスポーツ」と「ささえるスポーツ」のそれぞれについて、約2.7万票の有効回答を得ることができた。 その後、回収した生データに対して一次クリーニングを行った後に、分析用の変数作成を行った。さらに、ベースライン調査である2019年度の個票データと結合し、3年間の追跡データの構築を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初計画どおりに、3年後の追跡調査データの収集が完了した。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は、分析用の縦断追跡データセットの構築を完了し、高齢者の「みる」「ささえる」スポーツと健康との因果関係の解明に迫る多変量解析を行う。 また、高齢者の「みる」「ささえる」スポーツへの参画が多い・増えた自治体を特定し、フィールドワークを行うことで好事例の把握を行う。 併せて、既に掲載済みの研究成果の広報活動を行い、社会還元・実装に努める。
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次年度使用額が生じた理由 |
予定していた学会参加がオンライン開催となったため、その分の旅費がかからなくなったことで、次年度使用額が生じた。改めて、旅費として使用する計画である。
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