本研究では、習慣的な低強度運動が2型糖尿病動物(ob/obマウス)で低下した学習・記憶機能、海馬のMCT2やmiRNAに及ぼす影響を検討した。その結果、習慣的な低強度運動が、ob/obマウスで低下していた記憶機能と海馬Mct2 mRNA量を改善することを明らかにした。miR-Seqにより、海馬内のmiRNAを網羅的に解析したところ、低強度運動によって発現が反転した2型糖尿病の海馬miRNAは、9種類あった。これらの内、miR-200a-3pはMct2の発現に関わることから、低強度運動はmiR-200a-3p/Mct2の制御を通じて、2型糖尿病の記憶機能を改善する可能性が示唆された。
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