研究計画の最終年度にあたる本年では、岐阜薬科大学就任1年目であり、教育業務や事務作業への対応をする必要があった。また、岐阜薬科大学に就任したこともあり、これまでと史資料へのアクセスが大きく変わった。本研究に必要な体育・スポーツに関連する史資料は前所属先の日本体育大学の図書館に所蔵されており、これまでの研究では、この図書館に大な恩恵を受けていた。しかし、ここを離れたことにより、史資料の収集の方法を変更する必要があった。そこでまずは、デジタル化されている史資料の調査、また、新たな所属先の図書館はもとより、郷土の図書館にどのような史資料が所蔵されているのかを調査することから始める必要があった。まず、新型コロナウィルスの余波により、史資料のデジタル化が進んでおり、必要な史資料へのアクセスができるようになっていたことを確認することができた。また、東海圏の図書館に積極的に足を運び、こうした場所にしか所蔵されていない史資料を発見するにことができた。地域に特有の資料の活用は、今後の研究の可能性を拡げるものであり、それは、国家によるスポーツ政策が諸地域にどのような影響を及ぼしていくのかを検討していくための足掛かりということができる。ただし、部分的ではあったが、本研究に関連するような史資料も収集することができた。この点については、緒に着いたところであり、今後の研究に期待したい。ただし、これまでに収集しえた史資料もあるため、その読み込みと、執筆に時間を割くことができた。とりわけ、集中的に収集しえた体育・スポーツ系の雑誌を読み込みを行い、論文としてまとめている段階である。
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