研究課題/領域番号 |
20K19589
|
研究機関 | 横浜商科大学 |
研究代表者 |
谷中 拓哉 横浜商科大学, 商学部, 講師 (00781262)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
キーワード | バッティング / MRI / スイングスピード / T2強調画像 / 体幹部 |
研究実績の概要 |
野球の打撃においてヒットやホームランとなる打球を放つために、スイングスピードが速いことは重要である。スイングスピードを高めるためには大きな力学的エネルギーをバットへ伝達させる必要がある。打撃において、左右の股関節において力学的エネルギーが生成されており、それを上半身へ効率よく伝達させるためには体幹部が重要な役割を果たす。体幹部の運動はそこへ付着する筋によって生み出される。これまでに打者の体幹部の筋の大きさとスイングスピードの関連を調べた研究が行われてきたが、野球では打撃以外にも投げるや走るといった動作が含まれるため、スイングスピードと関連する筋が打撃と直結するかは疑問が残る。一方でMRIによるT2強調画像は組織の水分量の差を反映した画像であり、運動前後のT2値の変化は筋活動を反映することが示されている。この手法をスイング前後に用いれば、体幹部の表層のみならず深層の筋の活動を明らかにすることが可能である。そこで本研究では打撃による体幹部の筋の活動をMRIのT2強調画像を用いて明らかにすることを目的としている。実験の概要としては、野球打者を対象にトスバッティングを行なわせ、その前後でMRIのT2強調画像を撮像することを行なう。 当該年度では、実験を行ない11名の大学野球選手を対象としたデータを得た。トスバッティングの際には高速度カメラで動作を撮影し、打者やバットの運動を分析している段階である。また、得られたMRIデータについても現在は分析をしている段階である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
初年度に予定していた実験がコロナの影響および倫理審査、施設利用に関する取り決めによって実施することが困難であった。そのため、当該年度は1年遅れての実験実施であった。また、実験施設の改修工事があり、十分に実験ができなかったため、研究の進捗状況としてはやや遅れている。
|
今後の研究の推進方策 |
今後は新たに被験者を追加し、同様の実験を行なう予定である。 実験実施まではこれまでに得たデータを分析しつつ、実験が完了した後に学会発表や研究論文として発表する予定である。
|
次年度使用額が生じた理由 |
当初予定していた被検者数よりも少ない人数でしか実験が行なえなかったため、次年度使用額が生じた。追加実験を行なうことで被験者謝金として使用する予定である。また、2つ目の実験を行なうことに対する被検者謝金として、またその実験で使用する機材を修正する必要が生じたため、その機材や分析用のパソコンの購入のための備品費として使用する予定である。
|