1. 運動中,課題に連続して失敗する現象が偶然以上の確率で生じることを,健常成人33名を対象とした行動実験にて確かめた.またその発生機序を,数理モデルを用いて強化学習における探索と利用によって説明できること示した。 一方で,連続失敗の発生が運動学習プロセスに及ぼす影響に関しては,明確な答えを得ることはできなかった. 2. 連続した運動課題の失敗は,運動を実施する環境因子を多様にすることで抑制できることを示した.具体的には,的当て課題を実施する際,常に1つの的を狙わせるのではなく,試行毎に異なる的を狙わせることで,連続失敗を抑制した.
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