体育授業において二者の連携が必要な鬼遊びと,教室授業中のペア活動の行為を分析した結果,鬼遊びで仲間の守備者へ注意が向かず自由に動き回る傾向の児童やペアは,教室授業でのペア活動を「自分の考えを伝える場面」と捉えていること,反対に,鬼遊びで失点を少なくするために,お互いの位置や動きを気にしながら動く児童やペアは,教室授業のペア活動を「互いの考えを共有する場面」と捉え,お互いの考えを聴く行為をとることができることが明らかとなった.このことは、他者と意図を共有し、行為を調整することは,目の前の課題を二者が協調して解決することが必要な場面では,活動の種類を問わず共通するスキルであることを意味する.
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