研究課題/領域番号 |
20K19605
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研究機関 | 千葉商科大学 |
研究代表者 |
藤野 和樹 千葉商科大学, 基盤教育機構, 准教授 (10849219)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 大学体育 / 競技経験 / バドミントン |
研究実績の概要 |
本研究は,大学体育バドミントン授業受講者を対象に,競技経験がストローク動作に及ぼす影響を明らかにすることを目的としている.これにより,競技経験別に技能課題が抽出され,それに基づいた指導法を開発するための基礎資料が得られることを期待している. 令和2年度は,大学体育バドミントン授業で用いている技能ルーブリック得点の分析を行った.その結果,先行研究同様に,バドミントン経験者,打具種目,その他の球技,その他の運動部,運動部未経験の順に得点が高いことが明らかとなった.このことから競技経験は各ストロークに影響を与えることが示唆された. 令和3年度は,オーバーヘッドストロークの動作分析を行った.側方から撮影した動作をもとに,インパクト時の手関節角度,肘関節角度,肩関節角度を算出した.関節角度について競技経験別に一元配置分散分析をおこなった.その結果,競技経験によって異なる動作様式であることが明らかとなった. 令和4年度では,動作分析のためにスティックピクチャを作成し,運動学的視点で分析を行った.その結果,運動部未経験の群では,スマッシュ・クリア・ドロップともに類似したインパクト位置であることが明らかとなった.特にインパクト位置が顔に近いことが特徴であった.これは空振りを恐れるという心理が働いていることが推察される.より良いストロークを実施するためには,こうした恐怖心を取り除くことや,適切なインパクト位置について指導することが技能上達に重要であることが示唆された.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍の影響でR2年度に予定していた動作撮影がR3年度実施となったため,予定が遅れている.ただ令和3年度に実施した動作撮影および分析が進んだことにより一定の成果を明らかにすることができた.この結果について論文の執筆を進めていく予定である.
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今後の研究の推進方策 |
遅れていた分析も一定の成果を明らかにできたので,論文の執筆をしっかりと遂行していく.
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍で進捗が遅れてしまったため,研究期間の延長を行ったため.使用計画については英文校正など論文執筆に使用する.
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