研究実績の概要 |
これまで、小学生を対象に、教室内へのスタンディングデスクの導入が、健康指標に及ぼす影響について明らかにしてきた(Kidokoro et al, Int J Environ Res Public Health, 2019)。また、スタンディングデスクの導入が、児童の学習行動へ好ましい影響を与える可能性について、質的調査より明らかにした(Annear and Kidokoro, J Phys Fitness Sports Med, 2021)。本研究課題は、こうしたこれまでの研究成果を踏まえ、コミュニケーション指標を定量的に評価することで、研究を発展することを目的とする。具体的には、教室内にスタンディングデスクを導入することにより、児童間のコミュニケーションの取り方がいかに変化するかについて、コミュニケーションを定量的に測定できる機器を用いて評価する(発話数、ネットワーク分析など)。 本研究計画では、学校教育現場に介入する研究であり、またコミュニケーションを促進する(ヒトが密接に交流する)学級環境を作ることを目的としている。一方、2020年に拡大した新型コロナウイルスの感染拡大により、こうした研究を実施することが難しい状況になっている。したがって、現在は、これまでの研究のレビューを中心に研究活動を進めている。特に、2021年度は学校への介入研究ができなかったため、事態が収拾した際にすぐに研究ができるよう準備をしてきた、今年度は、現場での実験研究ができるよう努めたいと考えている。
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