研究課題/領域番号 |
20K19619
|
研究機関 | 大阪電気通信大学 |
研究代表者 |
太田 暁美 大阪電気通信大学, 医療健康科学部, 教授 (70360732)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
キーワード | 暑熱順化 / 脳血流 / 認知機能 |
研究実績の概要 |
暑熱環境下において認知機能を評価した場合、軽度から中程度の高体温時に、認知課題の反応時間や正答率が低下していない場合でも認知資源が低下する。暑熱順化は温熱感覚を鈍化させ、暑さに対する不快感を軽減させることで認知課題に利用できる資源は増加すると考えられる。また、暑熱順化による血漿量増加は高体温時の脳血流量を増加させる可能性がある。本研究では「暑熱順化によって高体温時の脳血流量は増加し、認知活動中の脳血流量増加が維持される。認知機能は改善し、注意資源量が増加する。」という仮説を検証することを目的とした。本年度もCOVID-19により、暑熱順化のトレーニングや測定を感染リスクを十分に回避する方法で行うことが困難であった。そこで、夏季及び冬季の平常体温時において、比較を行う計画とし進めていたが、主要な測定機器である超音波画像診断装置の故障により実験を遂行することができなかった。そのため若年者12名の温暖期(22.8±3.5℃)及び寒冷期(6.9±2.4℃)における血行動態を比較するにとどまった。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
COVID-19感染リスクを十分に回避する方法で行うことが困難であったこと、および主要な測定機器の故障により、本実験を実施することができなかった。
|
今後の研究の推進方策 |
COVID-19の感染状況が改善され次第、再開する。運動による暑熱順化が困難な場合、季節による暑熱順化の状態を利用して比較することを検討する。故障した機器については、購入およびレンタルの双方を検討して準備している。
|
次年度使用額が生じた理由 |
COVID-19 の影響により、予定した実験を遂行することができなかったため、未使用額が生じた。これらは次年度の実験に伴う被験者への謝金、電極等消耗品の購入、TCDのレンタル費用に使用する。
|