マクロファージによる酸化LDL貪食は、動脈硬化発症に関わる重要な過程である。ビタミンB2は酸化LDL取込みを促進したが、酸化LDL取込みを担う主要なスカベンジャー受容体であるCD36とCD204(SR-A)の発現量に影響を及ぼさなかった(in vitro)。そこで別の機序解明を試みた。ビタミンB2は糖質コルチコイドの抗炎症作用を促進することが報告されているが、糖質コルチコイドは動脈硬化の増悪因子の一つであるため、酸化LDL取込みに対する糖質コルチコイドの作用を検証した。糖質コルチコイドはMAPK経路の活性化を介して酸化LDL取込みを促進した。今後、ビタミンB2とMAPK経路の関係を検証したい。
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