早期経腸栄養の迅速投与の安全性を検討することを目的とし、研究を行った。急性期脳卒中で入院し、嚥下障害がある患者を対象とした。2019年10月から2020年6月に、経腸栄養剤を迅速投与した方と、通常投与した方で、主な合併症である肺炎・嘔吐・下痢の発生率に差があるかどうかを後ろ向き検討を行った。急速投与群45例、通常投与群26例による検討の結果、合併症割合は、急速投与群と通常投与群で、いずれも統計学的有意差は認めなかった。また、3つの合併症のうち1つ以上認めた方の割合は、急速投与群49%に対し、通常投与群54%と、急速投与群で合併症が少ない結果であった。 上記結果はJNS誌に掲載された。
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