研究課題/領域番号 |
20K19653
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研究機関 | 新潟国際情報大学 |
研究代表者 |
藤田 美幸 新潟国際情報大学, 経営情報学部, 教授 (60788917)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | スポーツ消費者行動 / 健康スポーツ行動変容 / ゲーミフィケーション / ヘルスケアプロモーション / ヘルスケア行動変容 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、以下の2つである。1) ICTを活用した健康関連サービスが消費者行動にどのように影響を与えているか、2) ゲーミフィケーションと達成関連語句の刺激が健康消費者行動の動機づけにどのような影響を及ぼすか、を明らかにすることである。最終年度である2023年度は、初年度(2020年度)から実施しているICTを活用した健康関連サービスの詳細分析や、オンライン健康サービスの実証実験で得たデータ、インタビュー調査の結果を分析した。これらについて論文にまとめて投稿準備をおこなった。 本研究を開始した直後の2020年に発生したCOVID-19により、大幅な研究計画の改訂が必要となった。一方で、COVID-19発生以降、ICTを活用した多様な健康関連サービスが登場し健康消費者行動に影響を与えていることが明らかになった。たとえば、オンラインでの健康教室やマラソン大会などが実施されるようになった。これらは、COVID-19による行動制限を緩和するためにデジタル化が急速に進んだ結果でもあることを提示した。 一方、ゲーミフィケーションの要素は、オンライン健康サービスのエンゲージメントを向上させるための重要な手段となっていることが示した。ゲームの要素を取り入れることで、消費者は健康管理タスクをよりエンゲージングに感じ、サービスの利用を続け、健康行動を改善する可能性があることが示唆された。また、特にスマートウォッチの技術的進歩が急速に進み、消費者行動に影響を与えることが明らかにした。スマートウォッチは、リアルタイムの健康データを提供し、消費者が自身の健康状態をより良く理解し、管理するのを支援している。さらに、健康関連アプリケーションも多様な機能を持つものが市場に登場し、個々の健康管理のニーズを満たすものとなったことを示した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ICTを活用した健康関連サービスが消費者行動にどのように影響を与えているかに関する研究に関して、一定の成果が得られた。しかし、これらの研究成果の公表が進んでいないことから、進捗状況はやや遅れていると判断する理由である。
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今後の研究の推進方策 |
今後の計画は、これまでの研究をまとめてジャーナルに投稿することである。COVID-19が収束しつつあるため、前年度までに予定していた研究と調査を遂行する予定である。特に、ICTを活用した健康関連サービスにおける消費者行動に影響を与える因子を明らかにすることに注力する。従来から取得してきたデータを分析し、その結果を学会での口頭発表や学術論文を通じて公表する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
定量および定性調査データ整理として学生謝金を計上していたが、今年度は研究代表者自身で行った。そのため、資料整理や定性調査文字起こしの謝金を計上しなかった。また、英語論文に関する校閲費について、投稿準備が完了しなかったため計上しなかった。
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