研究課題
若手研究
加重低減によって皮質骨は菲薄化して骨脆弱化が起こることが知られている。しかし、本実験では鍼通電刺激によって骨脆弱化が抑制されていた。特に筋付着部で抑制されていたことから、鍼通電刺激による筋収縮が影響していることが示唆された。破骨細胞の骨吸収能を観察すると、いずれの群も骨の表面には吸収窩や破骨細胞が認められ、特に加重低減した群で顕著であった。鍼通電刺激を施した群では抑制され、通常の構造に類似していた。このことは鍼通電刺激によって破骨細胞の活性を抑制したことを示している。
組織学、鍼灸学、柔道整復学
近年では医業だけでなく医業類似行為に対しても科学的根拠が求められているが、鍼灸領域では症例報告がほとんどであり、エビデンスに乏しいのが現状である。鍼灸の効果を組織学的に示すことで、健康科学の発展に寄与することが期待される。