本研究は、食欲低下でエネルギーを十分に確保できない高齢者において、効率よくサルコペニアを予防できる栄養食事療法を確立するための最適な栄養素の摂取バランスを見出すことを目的として、薬物誘発性食欲不振モデルの高齢マウスに3大栄養素(たんぱく質、脂質、炭水化物)のエネルギー比率を変化させた食餌を摂取させたところ、たんぱく質を多く含む食餌を摂取した個体の多くが脱落したが、投与した薬物の影響が大きいことが分かった。また、分岐鎖アミノ酸(BCAA)を用いてたんぱく質の質を変化させた食餌を摂取させたところ、BCAAを多く含む食餌を摂取した群で、総摂取エネルギー量が低下した。
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