研究課題/領域番号 |
20K19703
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研究機関 | 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所 |
研究代表者 |
松本 麻衣 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所, 国立健康・栄養研究所 栄養疫学・食育研究部, 研究員 (10723661)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 中学生 / 食事 / 食行動 |
研究実績の概要 |
二年度目となる令和3年度は、①調査票に含めるべき質問項目の検討、②調査地域との調査日程に関する打ち合わせ、③中学生において栄養素摂取量の適正さに関連する食品の検討、を実施した。 ①調査票の準備:初年度における調査票に含めるべく質問領域の確定を踏まえて、調査票に含める質問項目を決定するために、初年度のレビューより抽出された文献ならびにその文献をもとにハンドリサーチした文献から、思春期の食事や食行動に影響する要因となる「Food Availability」、「Food Accessibility」、「食嗜好」、「本人の意識・行動」、「仲間・友人」、「保護者の要因」などの11のカテゴリーを評価することができる妥当性及び信頼性が評価されている質問項目を抽出した。 ②調査地域との打ち合わせに関して:本年度は、COVID-19の影響により、緊急事態宣言もしくは蔓延防止措置が適用されている期間が長く、中学校では学校行事等も自粛する状況であったため、調査予定地域の担当とも協議し、本年度の調査は難しいと判断し、次年度における新たな調査実施時期等についての打ち合わせ等を行い、調査体制の整備に着手している。 ③中学生において栄養素摂取量の適正さに関連する食品の検討:思春期以降、特に女子において、摂取量の減少が報告されている牛乳に着目し、牛乳の摂取量が女子中学生の栄養素摂取量の適正さに関連するかについて既存のデータを用いて検討し、女子中学生においては、牛乳摂取量は、ビタミンB2やカルシウム、マグネシウム、カリウムなどのミネラルの適切な摂取と関連している一方で、飽和脂肪酸の不適切な摂取と関連している可能性があることを明らかにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
二年度目の研究計画が遅れている主な理由として、COVID-19により緊急事態宣言もしくは蔓延防止措置が適用されている期間が長く、学校が通常通り開校されていない状況が続いており、当初は、令和3年度の5~6月頃の調査実施を検討していたが緊急事態宣言もしくは蔓延防止措置のため、調査の時期の変更を検討せざる負えない状況であり、調査施設および調査時期を再考慮することとなった。なお、次年度の実施に向けて、倫理審査は完了し、調査票の準備ついては順調に進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
現在、COVID-19の感染状況を鑑み、令和4年度5月下旬~7月での調査実施を目標に、調査地域の担当者(研究協力者)と、メールやオンラインでのミーティング等を通して、研究体制を整えていくことを予定している。
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度使用額が生じた理由で最も大きいのは、調査実施における解析費用の見送りである。 調査票の購入等、調査に向けた準備は進めていたものの、COVID-19の影響で調査時期が延期となり、調査票解析に至らなかったためである。 また、実際に調査に協力していただける施設代表者への説明(施設代表者の集まる機会に実施予定)のための旅費を予定していたが、COVID-19により、訪問および開催が不可能であった。
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