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2023 年度 実施状況報告書

機械学習を用いたCKD未病状態における新規病型分類と治療効果

研究課題

研究課題/領域番号 20K19707
研究機関金沢大学

研究代表者

遠山 直志  金沢大学, 附属病院, 特任教授 (50624871)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
キーワード慢性腎臓病 / 機械学習 / リスク因子 / クラスター分析
研究実績の概要

金沢市の一般住民検診データを利用し、リスク因子と腎機能障害との関連を報告している。当該年度は、さらに糖尿病を対象とした年齢別のリスク因子と慢性腎臓病(CKD)との関連性を調査した。この結果に基づいて論文を作成し、査読付きの学術誌に投稿している。
次に、クラスター分析を用いて一般住民を分類し、高血圧などのリスク因子と腎機能障害の進行を評価した。クラスター分析では、コンセンサスクラスタリングという手法を採用した。年齢や性別、生活習慣などの既存のリスク因子を組み合わせることで、対象者を特定のクラスタに分類した。このアプローチにより、同じリスク因子を持つ人々がグループ化され、異なるクラスターごとに腎イベント発症率が異なることが明らかとなった。
さらに、各クラスターでリスク因子と腎イベントの関連性を調査した。その結果、クラスターごとに異なるリスク因子が特定された。このことから、個別のリスク因子だけでなく、クラスターごとの特徴を考慮したリスク因子の評価の必要性が示唆された。
ここまで得られた結果をもとに、さらに特徴的なリスク因子との関連をもつクラスタの探索を行っている。これにより、より詳細なリスク評価と予防介入の対象となるグループの特定を目指している。
この研究結果は、2022年に開催された第65回日本腎臓学会学術総会で口頭発表した。現在は、論文投稿の準備を進めており、査読付き学術誌への投稿を目指している。この研究の成果は、CKDに関連したリスク因子の関連性をより詳しく理解し、患者背景をより考慮した個別化医療ついての洞察を提供することが期待されている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

既存のリスク因子と腎予後との関連の検討が進み、論文投稿を準備している。

今後の研究の推進方策

クラスター数を増やしたうえで、安定的に分類できるクラスター数について探索を進める。さらにエンドポイントの関連について調査し、糖尿病や高血圧などのリスク因子と特徴的な関連を示すクラスターを明らかにする。

次年度使用額が生じた理由

論文投稿にあたり追加解析が必要となったため、次年度に繰越しが生じた。次年度には、追加解析を行うとともに、論文投稿費用や英文校正費用にも充てる予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] A comprehensive risk factor analysis using association rules in people with diabetic kidney disease2023

    • 著者名/発表者名
      Toyama Tadashi、Shimizu Miho、Yamaguchi Taihei、Kurita Hidekazu、Morita Tetsurou、Oshima Megumi、Kitajima Shinji、Hara Akinori、Sakai Norihiko、Hashiba Atsushi、Takayama Takuzo、Tajima Atsushi、Furuichi Kengo、Wada Takashi、Iwata Yasunori
    • 雑誌名

      Scientific Reports

      巻: 13 ページ: 11690

    • DOI

      10.1038/s41598-023-38811-5

    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2024-12-25  

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