適切なリン摂取は慢性腎臓病の進展予防や治療に重要であるが、リンの過剰摂取が危惧されている。成長期に重要な栄養素であるカルシウムは、リンと密接に関係しており、カルシウム摂取量の増加は血中リン濃度を低下させることが報告される一方、過剰なリン摂取時のカルシウム摂取量の増加は血中リン濃度を増加させることが示唆されており、成長期におけるリン・カルシウム摂取バランスが将来の慢性腎臓病の発症や進展に寄与している可能性がある。本研究で示唆された結果をもとに、成長期における適切なリン・カルシウム摂取管理を進めることで、成長期から将来の慢性腎臓病発症予防をする新しい栄養管理法の確立が期待される。
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