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2020 年度 実施状況報告書

運動による脂肪組織の褐色化は,ヒトでみられるか?:MR画像と幹細胞による検証

研究課題

研究課題/領域番号 20K19721
研究機関日本体育大学

研究代表者

小川 まどか  日本体育大学, 体育研究所, 助教 (50847035)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード褐色脂肪 / 身体活動量 / MRI
研究実績の概要

褐色脂肪細胞とベージュ脂肪細胞が持つ熱産生によるエネルギー消費活性は,体温調節能のみならず,肥満や代謝性疾患の予防へ役立つことが期待されている.運動時のノルアドレナリンと筋から分泌されるマイオカインによって,間葉系幹細胞がベージュ脂肪細胞へ分化する(褐色化)ことがマウスを対象とした研究で明らかにされている.一方,ヒトにおいては運動により褐色/ベージュ脂肪量の維持や増加を図れるか否かは明らかにされていない.本研究では,磁気共鳴(MR)画像による褐色/ベージュ脂肪の定量方法とヒト間葉系幹細胞を使用するin vitro実験モデルを用い,一過性および長期的な運動による脂肪の褐色化とその機序を明らかにすることを目的とした.今年度は,20~59歳の健常な男性および女性を対象に身体活動量(歩数および強度別活動時間)や血液性状の特徴,身体機能が褐色/ベージュ脂肪指標と関係しているか否かを横断研究で検討した.磁気共鳴装置を用い,頭部から体幹部の連続横断画像を2-point Dixon法で撮影し,頸部と鎖骨上窩における褐色/ベージュ脂肪の脂肪含有率を算出した.3軸加速度センサ搭載の活動量計を用いて,1日あたりの平均歩数,低強度 (3 METs未満) および中高強度 (3~8 METs) 活動時間を評価した.褐色/ベージュ脂肪の脂肪含有率,歩数および中高強度活動時間において,運動習慣あり群となし群の間に有意差は認められなかった.運動習慣なし群では,褐色/ベージュ脂肪の脂肪含有率と低強度活動時間との間に有意な正の相関関係が認められた(r = 0.609,P = 0.002).一方,運動習慣あり群では,褐色/ベージュ脂肪の脂肪含有率と歩数および強度別活動時間との間に有意な相関関係が認められなかった.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

予定通り,ヒトを対象とした横断研究を実施した.血液性状および身体機能については解析中であり,解析後,褐色/ベージュ脂肪の脂肪含有率との関係を検討する.

今後の研究の推進方策

ヒト間葉系幹細胞を使用するin vitro実験モデルを用い,一過性運動による脂肪の褐色化とその機序を検討する予定である.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 磁気共鳴画像によるヒト褐色・ベージュ脂肪と身体活動量との関係2020

    • 著者名/発表者名
      小川 まどか、岡本孝信
    • 学会等名
      第75回 日本体力医学会大会

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公開日: 2021-12-27  

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