研究課題/領域番号 |
20K19726
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研究機関 | 中京大学 |
研究代表者 |
金子 潤 中京大学, スポーツ科学部, 助教 (60720810)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 裸足 / 歩行 / 立位姿勢 / 重心動揺 / 自律神経機能 |
研究実績の概要 |
本研究は、屋外を「はだし」で歩くことの効果について検証するため、「はだし」歩行前後での立位姿勢の重心動揺の変化と心拍数の変動から求められる自律神経活動の変化とを明らかにし、これからの暮らしにおける履物のあり方を提案すること、姿勢改善およびストレス解消のための手法開発を目指すことが目的である。 本年度は屋外での30分の「はだし」歩行介入を実施し、起立負荷試験(2分着席→2分起立→1分着席)を用いて、歩行前・歩行後の2回実施し、その際の血圧、心拍数、2分起立時の重心動揺を計測しコントロール群とデータを比較する予定であった。しかしながら、新型コロナウイルス流行の影響を受け本計測を実施することが困難であった。そのため計測に関わる準備として歩行介入を行う路面の確認やこれまでに実施した予備計測データの解析を進めた。 当初の計画では起立負荷試験中の座位から起立時に血圧、心拍数と合わせて重心動揺を計測する予定であった。しかしながら、重心動揺は足と足の間隔やつま先の向きなど足の状態の影響を受けやすいことがわかった。そのため、今後は重心動揺計測と起立負荷試験は分けて実施することで次年度の計測を検討している。また、「はだし」歩行前後での足型の変化についても追加で計測する予定である。 また「はだし」で歩く路面については、芝生や砂利道ではなく、先行研究でも自律神経機能への効果が報告されている森林環境の中とすることで次年度の準備を進めている。そして、新型コロナウイルスの状況を鑑みながら計測路面の整備と「はだし」歩行の計測を実施予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
当初の計画では本年度の春と秋の過ごしやすい季節に屋外を「はだし」で歩き、その前後で起立負荷試験(2分着席→2分起立→1分着席)を用いて、歩行前・歩行後の2回実施し、その際の血圧、心拍数、2分起立時の重心動揺を計測しコントロール群とデータを比較する予定であった。しかしながら、新型コロナウイルス流行の影響を受け本計測を実施することが困難であった。予定していた計測はできなかったが、予備計測のデータの解析を深めることで、起立負荷試験と重心動揺計測は同時に実施しない方が良いことがわかり、次年度の計測計画を変更することとした。また、「はだし」歩行の効果を明らかにするために先行研究を再度検討し、歩く路面を芝生や砂利道から森林の林床である土の上を歩くことで次年度からの計測場所の確保をすることができた。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は新型コロナウイルス流行の影響を受け計画通りに研究を進めることが困難であった。しかしながら、実験方法を再度検討することができ、また「はだし」歩行の効果を明らかにし、それを一般化するための場としても相応しい森林環境を確保することもできた。次年度は「はだし」で歩く路面をまず整える作業を行い、そうした社会情勢を鑑みながら、計測を少しでも進める予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
本年度は新型コロナウイルス流行の影響を受け計画通りに研究を進めることが困難であった。本計測を実施しなかったため、それに関わる実験協力者に対する謝金、計測に関する消耗品代等全ての経費を使用せず、次年度に繰越すこととした。
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