研究課題/領域番号 |
20K19736
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研究機関 | 独立行政法人労働者健康安全機構労働安全衛生総合研究所 |
研究代表者 |
蘇 リナ 独立行政法人労働者健康安全機構労働安全衛生総合研究所, 人間工学研究グループ, 研究員 (60771871)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 座位行動 / 循環器系反応 / 自律神経活動 / 心拍変動 / 労働衛生 |
研究実績の概要 |
今年度は「業務負荷が伴う勤務中SBと業務負荷がない余暇中のSB、それぞれが労働者の循環器系反応や自律神経反応に及ぼす影響を比較検討」に向けた予備実験を実施した。
昨年度、新型コロナウィルス感染症の流行により被検者実験を見送ったが、実験室での長時間拘束を伴う実験デザインから、日常生活でデータを収集する方針に変更したころから本研究の実験方針を固められた。2022年2-3月には、データ収集による被検者への負担、取得したデータの精度、データの分析方針を確認するための予備実験を行い、30-50代の労働者10名のデータ収集ができた。
実験室の模擬実験ではなく、日常生活下でのデータ収集という点では、より実情を反映した結果が期待できる。一方、被検者の日常生活コントロールには限界があり、結果に影響しうる要因をどのように処理するかが課題として見出された。予備実験で得られた課題を踏まえて本実験を進める予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
昨年度は、新型コロナウィルス感染症の流行により、予定通りの被検者実験を遂行できなかったが、予備実験を行ったことにより本実験のデザイン及び詳細が確立できた。さらに、呼気ガス分析装置等を使う本実験の感染リスク対策が確立できたことにより、今年度は予定通りの実験を進められる見通しが立った。
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今後の研究の推進方策 |
本研究は、実験室での長時間拘束を伴う模擬実験としてデータ収集を予定していたが、緊急事態宣言やまん延防止の状況が続いたため、実験デザインを見直す必要があった。 新型コロナ感染症のリスクを考慮しながら、計画通りのデータ収集を行うために、実験室での拘束を伴わないデザインに変更した。日常生活で測定機器を装着してもらい、勤務日のデータを用いて勤務中の座位行動を評価し、休日のデータを業務負荷がない座位行動として解析する方針となった。また、研究説明や測定の際には、飛沫防止を考慮したツール(説明動画など)を取り入れ、予定通りの被検者実験を遂行する。
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次年度使用額が生じた理由 |
年度末に10名の予備実験を行ったが、本来目標とした人数の被検者実験が遂行できなかった。これは次年度に行う本実験の被検者実験に使用する予定である。
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