研究課題/領域番号 |
20K19778
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
内林 俊洋 九州大学, 情報基盤研究開発センター, 助教 (90615353)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 仮想マシン / マイグレーション / ポリシー制御 / エッジ |
研究実績の概要 |
本年度は,申請時に所属していた組織から異動したため,新規に1から研究の環境を構築しなおす必要があり,環境を整えるために時間を費やした.また,コロナ禍の影響で当初予定していた研究会などが中止となったことに加えて,国内移動も自粛せざるを得ない情勢となったため,関連研究分野の研究者との協議や国際学会での情報収集をするという1年目の研究実施計画から大幅に進捗が遅れた. そこで,これまでの研究成果を応用し,仮想マシンのマイグレーションのポリシー制御に対象を絞り,成果を国際会議 The 10th International Workshop on Future Computing System Technologies and Applications (FiSTA2020) にて発表した.これは,仮想マシンマイグレーションは非常に簡単に実行することができ,仮想マシンの管理者の契約の範囲で制限を受のけるのみである.そこで問題となるのが,仮想マシン内のデータの許諾である.仮想マシンのマイグレーション時に仮想マシン内のデータの許諾に関するチェックを行う仕組みは存在せず,不適切なデータの移動が発生する懸念がある.これは悪意のあるデータの移動だけ関わらず,無意識に不適切なデータの移動を行う危険性を含んでいる.そこで,仮想マシンのマイグレーション時に,データの所有者の許諾した条件や国の法規制・組織の規約を確実に遵守するための仕組みを提案する.提案した仕組みをブロックチェーン内に構築することで,悪意のある改ざんを防ぎ堅牢な仮想マシンのマイグレーション制御を可能とするというのが,本研究成果の概要である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本年度は研究計画の1年目であった.申請時に所属していた組織から異動したため,当初予定していた研究の機材などが一切使用できなくなったため,研究環境を整えるために時間を費やした.また,コロナ禍の影響で当初予定していた研究会などが中止となったため,やや遅れている.
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今後の研究の推進方策 |
2年目は,1年目の遅れを取り戻すことを念頭に置き,精力的に研究を行う予定である.具体的には,オンラインで行われるトップカンファレンスに積極的に参加し,仮想マシンとコンテナの配置・移動のためのポリシー制御モデルの設計に必要な特有の要素の洗い出しをする.さらに,設計したポリシー制御モデルを階層化して問題を細分化して個々の課題の解決を行うと共に,予備実装に向けたポリシー制御モデルのシステム設計を行う.そして,NICTの提供するJGNを利用して全国規模のエッジコンピューティングテストベッド環境の構築を進めるための準備を進める. 成果発表の場として,2件の国際学会と1件の国内研究会を予定している.また,関連研究分野の研究者との協議や国際学会での情報収集をもとに本研究の課題整理を継続して進める予定である.
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍で国際学会及び国内研究会の現地開催が中止になり,旅費が発生しなかったため次年度使用額が生じた.
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