前年度に得られた実験結果を元にして,Journal of Environment and Safetyに論文投稿を行い,2024年2月に採択が決定した.論文の採択によって,一定の成果が定量的に評価されたと考えている.動体検出の精度を向上するために,さらにセンサを増やして実験を行ったところ,RSSIを用いてこれ以上の人の細かい動きを検出することが困難であることが示唆されている.また,アプリケーション領域として,屋外だけでなく,屋内の動体検出を想定したマルチモーダルセンシングの着想に至った.具体的には,研究機関の実験室内における環境変化を把握するために,マルチモーダルセンシングによって得られたセンシングデータをコンテキストとみなし,自然言語処理を提供したモデル化を試みる.マルチモーダルセンシングデバイスとして,CO2センサ,音源センサ,3軸加速度センサ,照度センサ,温度センサ等を想定する.ワイヤレスセンサから取得するRSSIを用いた人の動線情報と合わせて,これらの環境センサから得られた情報を時系列データとして扱う.これらのデータをベクトル化し,自然言語処理を適用することによってモデル化する.
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