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2022 年度 実施状況報告書

干渉除去技術を用いた複数端末連携による高信頼・低遅延無線ネットワーク構築

研究課題

研究課題/領域番号 20K19787
研究機関広島市立大学

研究代表者

小林 真  広島市立大学, 情報科学研究科, 助教 (00843509)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード無線ネットワーク / 干渉除去 / 電波伝搬
研究実績の概要

申請者は,屋外環境において実空間と柔軟な仮想空間とを融合することで,人間にとって快適・安全な空間の実現を目指している.既存のISMバンドを用いた無線センサネットワークによる実空間と仮想空間融合の取り組みでは,信頼性が低く,遅延が大きいという問題があった.本研究では,実空間と仮想空間の密な融合に向けて,高信頼・低遅延無線ネットワークの構築を目的としている.具体的には,電波伝搬環境をに応じて干渉除去技術とBackscatter技術を制御することで,自己干渉・外来干渉の除去による高信頼・低遅延無線ネットワークを設計・構築を目指している.
本年度は,電波伝搬環境に関する測定,送信を,自己干渉除去を用いたアップリンクダウンリンク送信制御に関する研究,ミリ波を用いたビーム変調に関する研究を行った.電波伝搬環境測定では,地中の電波伝搬の特性について計測を行った.農業や土砂災害検知のためのセンシングのために地中との高信頼な無線ネットワークの構築するための基礎的なデータを取得する事ができた.成果の一部は論文誌に採録された.高信頼ネットワークを実現するための送信スケジュールに関する研究では,センシングする内容に応じた適応的な送信制御を行う手法を設計した.実空間の情報を仮想空間に取り込むために重要な研究であると考えている.本研究の一部は論文誌に採録された.自己干渉除去を用いた通信における伝送レート制御に関する研究では,低遅延な無線ネットワークを実現するために自己干渉除去技術を用いた無線ネットワークを構築するために必要なアップリンクダウンリンク送信制御手法に関する研究は論文誌に採録された.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

ミリ波を用いた高信頼無線ネットワークに関する研究では国内学会発表をおこなった.各研究についても全体としては論文誌に採録されていておおむね順調に進捗していると考えている.電波環境に関する調査と,高信頼ネットワークのための送信スケジューリング手法については,論文誌へ投稿した.

今後の研究の推進方策

論文誌への採択を目指して,査読コメントを踏まえて研究を改善している.また,国内研究会で発表した内容を国際会議や論文誌へ投稿した.採録の通知は受け取っていないので,それらの査読コメントを踏まえて研究を促進するよていである.本年度は,新型コロナウイルスで実施できなかった無線ネットワークに関連する実験を行う予定にしている.実験結果をとりまとめて,研究をさらに推進させる予定である.

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウイルスの影響をうけて実験等を遂行できなかったため.

  • 研究成果

    (10件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (6件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Dynamic Channel Assignment for Downlink and Uplink Decoupling in Wireless Networks2023

    • 著者名/発表者名
      Kobayashi Makoto、Uekumasu Takumi、Saruwatari Shunsuke、Watanabe Takashi
    • 雑誌名

      IEEE Access

      巻: 11 ページ: 38631~38642

    • DOI

      10.1109/ACCESS.2023.3267090

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 920MHz帯電波受信レベルのウェーブレット解析に基づいた機械学習による屋内在室不在判定手法2023

    • 著者名/発表者名
      堀田 禎之介、小林 真、新 浩一、西 正博
    • 雑誌名

      情報処理学会論文誌

      巻: 64 ページ: 775~787

    • DOI

      10.20729/00225274

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 920MHz帯電波による土砂災害センシングを目指した土壌水分量にともなう電波減衰特性に関する検討2023

    • 著者名/発表者名
      小林 真、岡本真美、向保一輝、新 浩一、西 正博
    • 雑誌名

      電子情報通信学会論文誌C分冊

      巻: n/a ページ: n/a

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 土砂災害センシングにおける土壌雨量指数とバッテリ残量を考慮した送信スケジュール手法2022

    • 著者名/発表者名
      出原 聡、小林 真、新 浩一、西 正博
    • 雑誌名

      情報処理学会論文誌

      巻: 63 ページ: 1846~1859

    • DOI

      10.20729/00222739

    • 査読あり
  • [学会発表] VHF帯電波環境におけるノイズと湿度との関係2023

    • 著者名/発表者名
      小林 真, 新 浩一, 西 正博
    • 学会等名
      電子情報通信学会総合大会
  • [学会発表] 室内環境におけるビーム変調によるミリ波通信にむけた基礎検討2023

    • 著者名/発表者名
      佐々木 ほのか, 小林 真, 新 浩一, 西 正博
    • 学会等名
      情報処理学会全国大会
  • [学会発表] 920 MHz Band Radio Wave Propagation Characteristics From Underground for Detecting Victims by Unmanned Aerial Vehicles2022

    • 著者名/発表者名
      Itsuki Mukouyasu, Makoto Kobayashi, Koichi Shin, Masahiro Nishi
    • 学会等名
      International Symposium on Antennas and Propagation (ISAP'22)
    • 国際学会
  • [学会発表] 豪雨時における土砂災害情報送信スケジューリングのスリープ時間決定手法の一検討2022

    • 著者名/発表者名
      近藤 匠, 小林 真, 新 浩一, 西 正博
    • 学会等名
      電子情報通信学会安全・安心な生活とICT(ICTSSL)研究会
  • [学会発表] 臨時災害放送局における送信アンテナ周囲の建物を考慮した放射特性に基づく電波伝搬損失の推定2022

    • 著者名/発表者名
      平 晴太郎, 小林 真, 新 浩一, 西 正博
    • 学会等名
      電子情報通信学会アンテナ・伝播(A・P)研究会
  • [学会発表] バッテリ残量推定誤差を考慮した土砂災害情報送信スケジューリングの性能評価2022

    • 著者名/発表者名
      近藤 匠, 小林 真, 新 浩一, 西 正博
    • 学会等名
      電子情報通信学会安全・安心な生活とICT(ICTSSL)研究会

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公開日: 2023-12-25  

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