研究課題
本研究では,胃X線画像を対象とした機械学習に基づくデータクレンジング技術の構築を目的とする.医用画像解析分野において,大規模なデータに基づく教師有り学習は有効性が認識されつつあり,診断支援技術としての実用化が期待されている.一方で,現在提案されている多くの手法は,モデルの構築および評価にとどまっており,データセットの構築に係る労力については考慮されていない.機械学習による診断支援技術を実社会応用するためには,データへのラベリングコストを含めたトータルフォーマンスを考慮する必要がある.そこで本研究では,機械学習の社会実装へ向け必要となるデータセット構築の部分に注目し,効率的にデータクレンジングを実現可能とする技術を構築する.本研究によりデータセット構築に係る労力を削減可能とすることで,あらゆる医用画像に対する診断支援技術としての社会実装の加速に貢献する.本年度では,前年度までに構築した異常検知モデルの高度化を行った.本研究においては,ある一定の条件下における異常検知モデル有効性検証が既に完了したため,データそのものの性質を考慮したモデルの汎用性向上について検討を行った.具体的には,データの表現やドメインの差異を考慮可能とする表現学習手法を考案した.また,自己教師あり学習の新たな理論構築も実現し,異常検知モデルへの応用を行った.得られた研究成果に関する対外発表も積極的に行い,コンピュータビジョン分野のトップ会議European Conference on Computer Vision (ECCV)やAI分野のトップ会議International Conference on Learning Representation (ICLR)への採択に至った.
すべて 2023 2022
すべて 雑誌論文 (13件) (うち査読あり 13件、 オープンアクセス 7件) 学会発表 (27件) (うち国際学会 27件)
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