2020、2021年度に研究開発・論文発表した機械学習モデル(quantum deep field)について、主にそのソフトウェアやデモンストレーションの整備を行い一般に公開した(https://github.com/masashitsubaki)。それと並行して機械モデルに必要な、創薬や新材料開発のための大規模データベースの整備を行った。これらソフトウェアとデータベースの整備はほぼ完了した。 また、書籍の執筆や講義を担当し、製薬関連企業や材料関連企業など幅広い産業分野に対して、データサイエンス・機械学習・深層学習の基礎知識と合わせて、私自身の研究・技術を広めることができた。 私自身は新たな研究論文を発表するには至らなかった一方で、2022年度は超大規模な深層学習モデルが登場し、私の研究分野であるケモインフォマティクス・マテリアルズインフォマティクスにおいても、大きなパラダイムシフトを迎えた年となった。このパラダイムシフトは、深層学習モデルの技術開発よりもむしろ、大規模なデータベースの重要性を知らしめたものと言って良い。そのため、ケモインフォマティクス・マテリアルズインフォマティクスなどのデータ駆動サイエンスにおいても、データがこれまで以上に重要になってくる。私の機械学習モデルはほぼ完成・公開しており、2022年度は追加で大規模データベースの整備できたことから、今後も私の研究はスムーズ行えると考えている。
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