本研究では,振動子ネットワークに無秩序性を適切に加えることで,同期現象や振動停止現象などの協調動作の発生にどのような影響が与えられるのかを調査した.これまでは,解析の容易さから,そのような無秩序性の影響が調べられておらず,解析方法を提案する必要があった.複雑系科学および制御工学の知見を駆使し,無秩序性の影響を解析する方法を提案した.また,解析の結果,適切な無秩序性が,協調動作の発生を促進するという直感的な理解とは異なる興味不快成果を得た.さらに,数値シミュレーションおよび電子回路を用いた実験によって,協調動作発生のための適切な無秩序性について詳細に調査検討した.
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