研究課題
若手研究
土木建設業では,人手不足の解消,労働環境の改善,生産性の向上のために,建設機械のロボット化や自動化が求められている.本研究課題では,ランマーと呼ばれる小型の地面の締固め機械を対象に,制御装置を後付けすることでロボット化することを目指し,研究を行った.1/4サイズの小型模型ランマーを開発し,これに対し,制御装置を付加し実験を行った.上部にリアクションホイールを取り付け,ランマーの動作中に回転させることで,移動方向を変更できることが分かり,ランマーのロボット化の可能性を示した.
ロボット工学
ランマーは,1 本の脚を持ったような構造をしており,50~80 kg 程度の本体を振動させ,落下時の衝撃によって締固めを行う.作業者は,これを不安定な地面の上で手で支えながら,目的の方向に移動させる必要があり,重労働であると言え,さらに,ランマーが突然跳ね上がり,作業者の足を叩いてしまうといった事故も起こり得る.本研究の成果は,ランマーのロボット化あるいは遠隔操作化につながり,建設現場の安全性や労働環境を改善する上で意義があると考えている.