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2021 年度 実施状況報告書

慣性計測装置を用いた運動計測に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 20K19896
研究機関千葉工業大学

研究代表者

入江 清  千葉工業大学, 未来ロボット技術研究センター, 主席研究員 (90565433)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード慣性計測装置 / モーションキャプチャ / グラフ最適化 / キャリブレーション
研究実績の概要

本研究では慣性計測装置(IMU)を用いたグラフ最適化に基づく運動推定手法の拡充を目指し、本年度は下記の項目に取り組んだ。
(1) 開発した運動推定アルゴリズムおよびIMU校正手法の実験的評価:前年度までに開発したIMUと単眼カメラとを組み合わせた運動推定法およびIMU校正手法について、複数種のIMU装置を用いてデータを追加収集し、評価実験を行った。手法の性能の限界や課題などを明らかにすることができ、手法の改善につながった。
(2) 歩行動作計測への応用:開発した手法とZero Velocity Updates(静止検出に基づく誤差修正方法)とを組み合わせ、靴に取り付けたIMUデータのみを用いた新たな歩行動作計測手法を開発した。実際の歩行データを用いた実験により、静止状態検出のパラメータ最適化と計測誤差の最小化を統合した一つの枠組みで実現できることを確認した。またこの手法を着衣動作の計測に応用する実験を信州大学と共同で行った。
(3) 複数IMU統合手法の開発:IMUのみを用いた運動推定の精度を高めるため、複数のIMUの情報統合を行う手法を開発した。シミュレーション実験によりIMUの数を増やすほど精度向上が期待できることを確認した。
(4) 実用システムに向けた無線IMUモジュールの開発:開発した運動推定手法を実用システムに組み込むためには機器の無線化が必要である。しかし、高い周期のIMUデータをリアルタイムに無線で送受信できる装置は市場には適したものがないため、独自の無線IMUモジュールを(株)ワークロボティクスの協力を得て開発した。また、開発した無線IMUモジュールの性能評価を行い、安定性などに関する課題を発見し、改善に向けた取り組みを進めた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

基礎となる運動推定とIMU校正についてアルゴリズム開発、および実験を概ね予定通り遂行してきた。当初の計画を一部変更しており、計画になかった新項目として複数IMU統合手法の開発と歩行動作計測手法の開発を行い、当初計画のカメラ統合の高度化を後ろ倒しした。総合的な進捗としては概ね順調な進捗であると考えている。

今後の研究の推進方策

当初の計画であるシステム統合および評価を進め、また最終年度にあたり、研究成果取りまとめ・論文執筆にも重点を置いて取り組んでいく計画である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2021

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] 靴に装着したIMUを用いた運動推定: グラフ最適化 に基づくアプローチ2021

    • 著者名/発表者名
      入江清、大和秀彰
    • 学会等名
      日本ロボット学会学術講演会
  • [学会発表] 複数 IMU を用いた最適化ベースの速度推定法2021

    • 著者名/発表者名
      入江清
    • 学会等名
      計測自動制御学会システムインテグレーション部門講演会
  • [学会発表] 慣性センサを用いた袖通し着衣における人の動作推定2021

    • 著者名/発表者名
      宮入恭祐、入江清、山崎公俊
    • 学会等名
      計測自動制御学会中部支部シンポジウム

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公開日: 2022-12-28  

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