分子は三次元空間に存在しているため三次元表現(空間的や電子的な情報)を利用した方が薬理活性を予測するモデルの精度は高くなると期待されていたが、今回の検証では、分子構造から活性を予測する場合には、二次元表現が三次元表現より高い予測精度を示した。この知見に基づいた計算コストの低い二次元表現の改良研究や、今回の研究で行ったように、モデルを分子構造生成器に組み込んだ実用的な分子設計などにつながると考える。また、一つの実験グループで取得できるデータ数には限りがある。様々な実験グループから集めたデータを統合してモデル構築する際に、今回の研究成果が指針として役立つと考える。
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