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2021 年度 実施状況報告書

熱帯域の植生面温度に関する新知見獲得と植生呼吸・光合成量の推定精度向上への展開

研究課題

研究課題/領域番号 20K19952
研究機関千葉大学

研究代表者

山本 雄平  千葉大学, 環境リモートセンシング研究センター, 特任助教 (30845102)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード地表面温度 / ひまわり8号
研究実績の概要

(1) 地上観測ネットワークで強化されたひまわり8号植生面温度プロダクトの確立
昨年度までに構築した3つの植生面温度アルゴリズム(YAMアルゴリズム、WANアルゴリズム、SOBアルゴリズム)の検証を、昨年度のオーストラリアのサイトに加えて日本と韓国のサイトでも行った。検証の結果、YAMアルゴリズムが最も推定精度が高く、入力誤差に対してもロバストであることが示された。この成果はAsiaFlux Online Conference 2021で発表した。また、論文にまとめて国際誌(ISPRS Journal of Photogrammetry and Remote Sensing)に投稿し、Major revisionの査読結果を受けて現在改訂中である。
(3) 植生面温度の日変化情報による植生呼吸量・光合成量推定モデルの精緻化
日本・韓国の4つの植生サイトで得られた下向き短波放射量・気温・飽差を入力データとして、既存の光合成量推定モデル(LUEモデル)を用いて光合成量の日変化の推定を試みた。検討したLUEモデルは広く利用されているMODISモデルとEC-LUEモデルであり、どちらのモデルが光合成量の日内変動を推定するのに適しているかを比較した。その結果、EC-LUEモデルの方が推定精度が高いことが示されたが、太陽の日周運動に伴う植生の光利用効率の変動を表現できていない問題が明らかとなった。この問題による推定精度の低下に関しては、LUEモデルを光合成有効放射量の関数に修正することで改善することができた。サイト解析を通して構築した光合成量推定モデルを、ひまわり8号から推定された下向き短波放射量と植生面温度、および数値気象データを入力データとすることで広域推定仕様に拡張した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

研究計画は最終段階の(3)まで進められてはいるが、コロナ禍の影響で海外の他機関との議論が十分に行えていない状況である。

今後の研究の推進方策

研究計画(1):国際誌に掲載させる。
研究計画(2):膨大なデータの作成が必要であり、未だ作成に時間がかかっているため、計画(3)の後に回す。
研究計画(3):当初想定していた2度の打ち合わせを今年度(本プロジェクトの延長が可能であれば来年度)までに実現させ、具体的な方針を固める。その後、論文にまとめて国際誌に投稿する。

次年度使用額が生じた理由

コロナウイルス関連の渡航制限と、出張を予定していたNASA Amesで自宅待機命令が出ており、出張分の旅費を使用できていないことが主な理由である。出張が可能となった際に計画を遂行する予定である。

研究成果

(1件)

すべて 2021

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Application of AsiaFlux and OzFlux Network Data to the Validation of Himawari-8/AHI Land Surface Temperature Data2021

    • 著者名/発表者名
      Yuhei Yamamoto, Kazuhito Ichii, Youngryel Ryu, Minseok Kang, Shohei Murayama
    • 学会等名
      AsiaFlux Online Conference 2021
    • 国際学会

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公開日: 2022-12-28  

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