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2021 年度 実施状況報告書

多様な人間活動下におけるキリンとインパラの仔育て戦略の解明

研究課題

研究課題/領域番号 20K20006
研究機関京都大学

研究代表者

齋藤 美保  京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, 助教 (10868459)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード仔育て / タンザニア連合共和国 / ストレスホルモン / 動物園
研究実績の概要

本研究は、タンザニアのカタヴィ国立公園において、ヒトの多様な活動が、キリンとインパラの仔育てに与える影響を解明することを目的としていた。そのデータ収集のため、タンザニアへの渡航を予定していたが、新型コロナウイルスの世界的感染拡大により2020年度に引き続き2021年度も一度も渡航が実現しなかった。
この間、本研究テーマに関する新たなアプローチとして、京都市動物園での調査を開始した。具体的には、来園者数や気温の変化、グラウンドの大きさ、オトナオスの存在が、キリンのオトナメスのストレス値に与える影響を解明することを目的として調査を行った。2021年度末までに、計300時間の直接観察を実施すると共に、各オトナメス個体の糞サンプルを採取した。
今後予定しているデータ分析を通して、オトナメスのストレスホルモン値を上昇させる要因を把握し、そのストレス変化におけるヒト(今回の場合は来園者)の影響をさらに詳細に検討したい。様々な状況下におけるオトナメスのストレスホルモン動態をある程度国内での調査で把握しておくことで、来年度に実施予定のタンザニアでのデータ収集がより円滑に進むと考えている。また今回、糞中ストレスホルモンの分析手法を新たに会得した。今後タンザニアにおいて、様々な条件下におけるキリンとインパラの母親の糞サンプルを採取し、そこからヒトの多様な活動が、彼らの仔育てに与える影響を解明することも検討していきたい。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

タンザニアのカタヴィ国立公園において、ヒトの多様な活動が、キリンとインパラの仔育てに与える影響を解明することを目的としていた。そのデータ収集のため、タンザニアへの渡航を予定していたが、新型コロナウイルスの世界的感染拡大により2020年度に引き続き2021年度も一度も渡航が実現しなかった。
ただし国内動物園における、キリンのオトナメスの行動観察や糞分析から彼らのストレスホルモン動態に及ぼす要因の分析を新たに開始した。

今後の研究の推進方策

国内動物園で収集したデータをもとに、キリンのオトナメスのストレスホルモン値の変動に影響を与える要因の検討を行う。そのデータをもとに、論文の執筆を予定している。また、R4年度中にはタンザニアに渡航し、現地調査を実施したい。その際、動物園での研究で身に着けた糞中ストレスホルモン値分析などの新たな手法を取り入れながら、成果に繋げていきたい。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナ感染症の世界的感染拡大により、データ収集のために予定していたタンザニアへの渡航ができなかった。そのため、当初予算よりも旅費が多く余ることになった。一方で、当初予定よりも物品費が大きくなったことは、糞中ストレスホルモン分析を新たに監視したため、その試薬代に経費がかかることとなった。
現在の感染症に関する状況を鑑みると、R4年度はタンザニアへの渡航が可能であり、計画通りの予算執行ができると考えている。

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公開日: 2022-12-28  

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