研究課題/領域番号 |
20K20059
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研究機関 | 大東文化大学 |
研究代表者 |
鈴木 真弥 大東文化大学, 国際関係学部, 准教授 (30725180)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 南アジア / インド / カースト / ダリト / ダリト運動 / グローバル化 / 新自由主義 / ヒンドゥーナショナリズム |
研究実績の概要 |
2023年度の研究活動では、多くの成果を出すことができた。まず①国内および国外の大学・研究所図書館で資料収集と各主題についての分析を進めた。②海外調査(インド)を夏と春に約3週間実施した。イギリス調査も検討したが、旅費が高騰していることから次年度に見送ることにした。夏のインド調査では、デリー市内の清掃人居住区を新たな調査地として選定し、生活状況や社会運動に関する聞き取り調査を行った。春の調査では、これまでの居住区調査のほか、近年注目が高まっているダリト出身のアーティストの個人インタビューを開始した。デリーでの予備調査に加えて、ムンバイでも予備調査を行った。③研究発表は、主題Aに関する国際会議を開催した。インドからテーマに関する写真ジャーナリストと女性の労働問題に詳しい日本人ジャーナリストも招聘し、日本とインドのマイノリティの状況と社会運動について議論を深めることができた(企画者・ディスカッサントSUZUKI, Maya.FY2023 International conference “Asian People and Empowerment in the Precarious Time,” on 20th of January 2024)。その他、国内研究会でダリト・アーティストの活動に関する報告を行なった。 ④出版は、英語論文1本と日本語単著1冊を刊行した。英語雑誌『CASTE / A Global Journal on Social Exclusion』はカーストとダリトに関する論考を刊行しており、本研究のテーマに近い。日本語単著『カーストとは何か――インド「不可触民」の実像』中央公論社、2024年)は、広く一般向けに現代のカーストとダリトの研究成果を発信するものある。単著の内容を市民講座でも公開した。フィードバックをふまえて、今後の研究に活かしたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
2023年度の研究活動では、多くの成果を出すことができた。国内外での資料収集と分析のほか、これまでの研究成果を出版し、また国際会議を開催したことにより、多方面へ研究成果を公開することができた。
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今後の研究の推進方策 |
延長した1年では、これまで延期していたイギリス調査を可能な範囲で実施したい。春にインド調査もフォローアップとして実施する。また、主題Cと主題Dに関する執筆中の日本語論文を刊行させる予定である。同時に、引き続き資料収集と分析を行なう。
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次年度使用額が生じた理由 |
本事業の前半は、新型コロナウイルスの影響で予定していたすべての海外調査と学会発表にかかる旅費がキャンセルとなった。また2022年度に続き、2023年度も予定していたイギリス調査を渡航費と滞在費の大幅な値上がりのため、断念せざるを得なかった。そのため、予算を執行できず、図書や物品購入などに使用したた。1年延長し、最終年度の2024年度に残額を繰り越して、延期していた研究活動を可能な限り実施したいと考える。
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