研究課題/領域番号 |
20K20077
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
山川 路代 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 助教 (50734555)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 旅行者 / 予防接種 / リスク認知 / 感染症 / 渡航医学 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、日本人旅行者における予防接種行動と関連する因子構造を、疫学的手法によって実証的に解明することである。小児の定期接種を行う対象となっている感染症(麻しん、風しんなど)および旅行先で蔓延し、旅行者に予防接種が推奨されている感染症(A型・B型肝炎、狂犬病など)について、①旅行者がどのように感染症に対するリスクを捉えているか(感染症に対するリスク認知)、②リスク対策としての予防接種の利益と不利益をどのように捉えているか(予防接種による利益/不利益の認知)という2つの観点から検討する。 今年度は、過去の研究で十分に検討されていない、旅行者がなぜリスク対策としての予防接種を受けないかという観点から、ワクチンヘジタンシー及びリスク認知・不安・後悔・認知バイアスなど予防行動との関連が予測される心理的因子について文献レビューを行った。次に、文献レビューの結果を基に、質問紙調査の質問項目について検討を行った。現在までに、調査票を作成するため、学生を対象としたインタビュー調査の準備を整えた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス感染拡大に伴い、当初計画していた対面でのインタビュー調査が困難となっている。
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今後の研究の推進方策 |
対面でのインタビュー調査の実施が困難なため、対象者の募集方法とオンラインコミュニケーションツールを用いたインタビュー調査の実施などに切り替える。今後、感染リスクが高いインドを旅行するバックパッカーを対象とした質問紙調査実施を計画しているが、新型コロナウイルス感染拡大に伴い、オンライン調査を調査会社に委託することも踏まえて、データ収集方法について検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
対面でのインタビュー調査に伴う物品費や謝金などの経費が未使用であること、参加を予定していた学会がオンライン開催となり、旅費の出費が不要になったこと、海外(インド・タイ)でのフィールド調査が実施できなかったことが、次年度使用額が生じた理由として挙げられる。今後の使用計画として、オンラインなどでのインタビュー調査の実施、専門領域以外の領域の学会への参加を通じた情報収集、オンラインアンケートの実施が挙げられる。
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備考 |
「大学生が海外留学時に経験する症状とその関連要因の検討」「インドを旅行する日本人旅行者における疾患発生要因に関する研究」へご協力のお願い
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