研究実績の概要 |
本研究の目的は、マイノリティ女性を支援する現場でより効果的な支援を提供するための実践知の習得のための理論的枠組みを提供するために、カナダ・ケベック州における先住民女性の支援コミュニティの実践分析を行い、マイノリティ女性たちが経験している複合差別を克服する実践における支援者自身の学びのプロセスとその構造を明らかにすることである。 ①本研究は4年間の研究であり、先住民女性の支援コミュニティの取組を、ケベック州における女性運動の中で位置づけ直すために、ミシュリンヌ・デュモン『ケベックのフェミニズム―若者たちに語り伝える物語』(Micheline Dumont, Le feminisme quebecois raconte a Camille, les editions du remue-menagae, 2008)を翻訳出版した(2023年4月)。②日本社会教育学会から刊行する予定の事典のために、ケベックにおける先住民女性の支援コミュニティを具体例として示しながら、「インターセクショナリティ」に関する項目を執筆した(2024年9月以降刊行予定)。③日本社会教育学会プロジェクト研究に参画することとなり(2023年9月~)、今後、本研究の成果を踏まえ、インターセクショナル・フェミニズムについて報告等を行っていくこととなった。④本研究の成果の一部は、2024年5月に刊行予定の『性差別を克服する実践のコミュニティ━ケベック州のフェミニズムに学ぶ』(明石書店)の中に一章にまとめた。
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