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2023 年度 実施状況報告書

「女性活躍」の下での林業における「女の仕事」

研究課題

研究課題/領域番号 20K20099
研究機関高知大学

研究代表者

佐藤 洋子  高知大学, 教育研究部総合科学系地域協働教育学部門, 講師 (60627561)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
キーワード女性活躍 / 林業女子 / 性別職域分離 / 女性労働 / 林業 / ジェンダー
研究実績の概要

林業に従事する女性が「女性活躍」の下で職域を拡大し活躍の場を増やす中で、ジェンダー化された「女の仕事」はどのようなアクターによりどのようなメカニズムによって形成されるのか。女性たちはどのような意味づけによって「女の仕事」を受容するのか、あるいは受容しないのか。林業における性別職域分離の変革の可能性はみられるのか。本研究ではこれらの問いに取り組み、「女性活躍」の下での林業における「女の仕事」の形成と受容、またその変革可能性を明らかにすることを目的としている。
2023年度は現場で働く女性林業従事者や林業大学校在学中の女性、また林業大学校や行政の担当者、女性林研グループへの聞き取り調査を精力的に実施した。またファシリテーターを務めた林業女子会@高知と高知県立林業大学校のコラボによる「林業女子のキャリア論Ⅳ」(2024年1月)でも登壇した女性林業従事者の語りを得た。
そこから明らかになってきたのは、高性能林業機械が導入されるようになったことで女性が林業の現場で働くことができるようになっていること、その一方で「女性は機械に向いている」という言説があり現場では女性に伐倒よりもそれ以外の作業が割り振られる傾向がある、という2点である。そのような中で現場の女性たちは「女性向き」の仕事を乗り越えるために、「やれる姿を見せる」よう努める、何らかの「武器」を持つ、という戦略を取っている様子が見えてきた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

現場で働く女性林業従事者への聞き取り調査により、林業において「女性は機械に向いている」という言説があることを発見できた。

今後の研究の推進方策

追加の調査を行うとともに、これまでの成果をまとめて学術誌に投稿する。

次年度使用額が生じた理由

2020年から2022年にかけて新型コロナウイルス感染症の影響で十分に調査が進まなかったため、研究の進捗が遅れ次年度使用額が生じている。2024年度には追加調査を行うほか、これまでの成果を学会誌に投稿する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 現場で働く女性林業従事者と「女性向き」の仕事2023

    • 著者名/発表者名
      佐藤洋子
    • 学会等名
      日本労働社会学会第35回大会
  • [学会発表] 農業委員の活動と「女性向き」の役割――農業委員・農地利用最適化推進委員にたいする 4道県質問紙調査結果から(3)2023

    • 著者名/発表者名
      佐藤洋子
    • 学会等名
      日本村落研究学会第71回大会

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公開日: 2024-12-25  

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