研究課題/領域番号 |
20K20106
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分80040:量子ビーム科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構 |
研究代表者 |
蘇 玉華 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 J-PARCセンター, 技術副主幹 (20644264)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 疲労 / 中性子ブラッグエッジイメージング / 中性子回折 / 残留ひずみ / ステンレス鋼 |
研究成果の概要 |
機械部品における破壊事故全体の約80%は、金属疲労が原因と言われている。き裂先端周辺の非線形ひずみ/応力分布が、疲労及びき裂成長挙動に大きな影響を与えている。この研究では、ブラッグエッジイメージング法と中性子回折法を組合せた組織評価法を用いて、疲労き裂の発生・進展の観察法の確立に取り組んだ。これにより、異なる疲労荷重条件下にあったコンパクト・引張サンプルの不均一な残留ひずみと、微細構造の2次元マップを評価することができる。また、中性子回折測定を実施し、ブラッグエッジイメージング結果の定量性を検証した。これらの結果により、合金の組成やミクロ組織による疲労き裂進展特性改善の可能性を検討する。
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自由記述の分野 |
金属材料
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでの研究では、実工業製品における高周波焼入歯車の結晶組織構造・残留ひずみが評価できた。その一方で、構造材料における事故の 8 割を占めているのが疲労破壊であり、材料の疲労き裂発生及び進展挙動の理解は実用上の最重要課題であった。疲労き裂の進展特性の定量評価技術を開発するために、中性子ブラッグエッジイメージング法及び中性子回折法を用いて、繰り返し負荷によるひずみの進展の計測が可能となった。中性回折法によって疲労き裂先端近傍の残留応力分布が測定できた。また、相応力解析において疲労き裂周辺の残留応力分布は、材料の相違によって異なることが確認された。
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