本研究は陽子線形加速器分野においてビームチョッパー等を用いないで数十 mA・1~10 マイクロ秒の陽子ビームを生成する唯一の方法となり、学術的に大きな意義がある。中性子回折や中性子散乱等では、熱・冷中性子を用いたTime of flight計測をおこなうが、陽子線形加速器駆動小型中性子源では中性子の飛行距離が3~5 m程度と短いため波長分解能の不足が課題となっている。そのため、短パルス陽子ビームを中性子発生に利用することで、中性子ビームの短パルス化が実現し、波長分解能が向上することが期待される。
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