本研究の目的は、パタン・ランゲージの構築と使用が、デザインの主体、プロセス、解にどのような影響を与えるかを、実践を通じて明らかにすることである。この際、デザイン解やデザイン主体の変容の分析観点として、ウェルビーイングの概念を導入する点を特徴とした。本研究では中小製造業の現場で、IoTデータを活用した作業者自身による業務のリデザインを対象とした実践を行った。その結果、IoTデータとパタン・ランゲージを用いた活動を通じて、現場作業者が自らの作業実践を語る共通言語を獲得するとともに、周囲との関係性に関する主観的評価が向上することを確認できた。
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