本研究は、超高磁場MRIを用いて聴覚野における音の情報処理機構を従来よりも精緻に検討することを目的として実施した。研究代表者の情報通信研究機構からの転出に伴う課題廃止のため、令和3年度の課題実施期間は4~6月の3ヶ月間のみだった。令和2年度および3年度を通じて、新型コロナウイルスの影響により人を対象とした脳機能計測実験の実施が困難であったため、補助事業期間全体において脳活動および音響情報の解析技術を習得するのみに止まった。このため新たな学術的知見は得られていないが、超高磁場MRIと音楽情報処理の手法を組み合わせた研究手法が有効であり、今後の新たな研究に応用可能であるという示唆を得た。
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