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2020 年度 実施状況報告書

皮膚-心電用ドライ電極間の接触圧力変化が心電図波形に与える影響の解明

研究課題

研究課題/領域番号 20K20191
研究機関国立研究開発法人産業技術総合研究所

研究代表者

竹下 俊弘  国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 主任研究員 (90784124)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2022-03-31
キーワード心電図 / モーションアーティファクト / ウェアラブル / モーションアーティファクト / 接触圧力
研究実績の概要

本研究の目的は、ドライ電極を有する衣類を用いた心電図モニタリングにおける、モーションアーティファクト(MA)の解明と低減・除去である。ドライ電極を用いた心電図測定においては、皮膚-電極間の接触圧変化によって発生する接触インピーダンスの変化が心電図波形に影響を与える、いわゆるMAが問題となる。MAが発生すると、心電波形の変形が体動によるものか実際の心電異常によるものか判別が困難となる。本研究では静電植毛技術で作製したドライ電極内に、MEMS技術で作製した接触圧センサを内蔵することで、心電図と接触圧の同時測定可能なドライ電極の作製を行う。そして同時測定した心電図と接触圧変化から接触圧がMAに与える影響の解明し、接触圧信号を用いたMAの低減・除去を行っている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

テスト2021年度はこのMAの定量評価及び再現のためのMA定量評価・再現装置の開発を行った。初期接触圧力で皮膚ファントム-電極間を接触させた状態から、3軸方向(x,z,θ)に皮膚ファントムを往復運動させることで接触状態の変動を再現し、その際の接触抵抗変動を取得した。実験結果より、①変位量3000umのx,軸変動に対して、初期接触圧力2000Pa以上で接触抵抗変動300Ω以下であった。②z軸方向の変動の影響が最も大きく、θ軸変動の影響が最も小さい。という知見を得た。

今後の研究の推進方策

2022年度は小型圧力センサを内蔵した立体ドライ電極を作製し、上記MA定量評価・再現装置を用いて、立体ドライ電極表面に負荷される接触圧力分布変動と心電図及びMAの同時計測を行うことにより、その影響の解明を行う。内蔵する小型圧力センサは当初想定していたピエゾ抵抗式センサに追加して、光学式センサの検討も行っており、より精度・空間分解能が高いセンサを選択し、研究を進めて行く方針である。

次年度使用額が生じた理由

ドライ電極内に内蔵する小型圧力センサの開発が当初の予定より遅れており、それに伴い2020年度の使用金額が、請求助成金額を下回る状況が発生した。2021年度はもともと請求した実施内容に加え、小型圧力センサ作製を加速した研究開発計画とする。

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公開日: 2021-12-27  

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