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2018 年度 実績報告書

先端技術による未発見遺跡の探査・研究および保護手法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 17H06184
配分区分補助金
研究機関独立行政法人国立文化財機構奈良文化財研究所

研究代表者

金田 明大  独立行政法人国立文化財機構奈良文化財研究所, 埋蔵文化財センター, 室長 (20290934)

研究分担者 村田 泰輔  独立行政法人国立文化財機構奈良文化財研究所, 埋蔵文化財センター, 研究員 (00741109)
小林 青樹  奈良大学, 文学部, 教授 (30284053)
山口 欧志  独立行政法人国立文化財機構奈良文化財研究所, 埋蔵文化財センター, 研究員 (50508364)
研究期間 (年度) 2017-06-30 – 2022-03-31
キーワードLiDAR / 防災 / 遺跡 / 春日山 / 三笠山 / 春日大社
研究実績の概要

本年度は分析対象範囲を検討し、LiDARデータの計測を予定していた春日山周辺については、本研究中に奈良県が別途計測をおこなうことが明らかとなり、交渉の結果、その情報を提供いただくこととなった。この結果、予定していた計測対象を変更し、より広域での比較対象をおこなうことが可能となったため、その対象を三輪山周辺に広げ、計測を計画したが、関係者との協議などが再び必要となり、本年度予定していた計測を次年度に繰り越す形となった。
春日山・三笠山関連考古資料の整理は春日大社との協議により出土・採集考古資料の観察・従来型での計測および三次元計測を実施した。観察と従来型の計測については完了したおり、三次元計測についてはより方法を洗練する必要があり、三次元計測は複数の方法や治具の製作をおこない、計測を試行し、良好なデータを得られつつある。
得られたLiDARデータについては、基礎的なノイズ除去などの処理を実施している。この処理によって地表面を多くの部分で抽出することが出来たが小灌木の密集している部分については、現状では自動でセグメンテーションが難しいことから、方法を模索するとともに、手作業での収集を一部おこなっている。作業によって、樹幹下の植生に大きな差があり、これらは上部の樹木の種類や繁茂状況に影響されていることが明らかになっている。今後、踏査をおこなう上で安全性や経路の計画に寄与する情報である。
次年度は今年度予定していた計測の実施などの計画を進めたい。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

情報収集に際しては関係者の了解を得ることが円滑な研究の進展に必要と考え、調整をおこなったがその中で計測が遅延している状況である。次年度には実施を確実におこないたい。

今後の研究の推進方策

計画通りに作業を進めていく予定である。また、分担者の所属する奈良大学より院生・学生諸氏を補助者として作業していただいており、技術の習得や今後の普及発展をにらんで研究を実施していく。
現状では分析の対象を森林に覆われた山地内の人為的な改変の抽出とそれに基づいた踏査、収集品の分析と計測、遺跡保護・保全を目的とした災害地形の検討といった点を明らかにすることは変化がないが、当初対象とした部分については別途データ取得が年度内に明らかとなり、またデータの提供を受けることが出来たため、対象を拡大し、より効果的な研究を進めたい。反面、現状予定している地域はいずれも信仰などによりデータの取得を関係者が望まない場合もあり、これらについては目的を変えることなく、了解の得られる範囲で実施することとしたい。なお、当初の予定地域の内、東大寺およびその周辺部については、担当者の変更などもあって了解が得られず、対象より外した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2018

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] SLAM技術を用いた森林内遺構の迅速な計測 日本文化財科学会第35回大会 研究発表要旨集2018 380-381 2018年7月2018

    • 著者名/発表者名
      金田明大,山口欧志
    • 学会等名
      日本文化財科学会第35回大会

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公開日: 2021-01-27  

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