研究課題
初年度の2017年度は、オープンソースのWebベースのジオリファレンス・システムである日本版Map Warperの構築を行った。そして、日本版Map Warperへアップロードするコンテンツとして、ハーバード大学(図書館所蔵の11点)、カリフォルニア大学バークレー校(約131点)、京都市歴史資料館(54点)、京都府立京都学・歴彩館(5点)、立命館大学地理学教室(26点)などの日本の古地図のデジタル化と、すでにWebで公開されているスタンフォード大学の外邦図(現在の日本の領域をカバーする5万分の1地形図(1,111点)と20万分の1帝国図(112点))とカリフォルニア大学バークレー校の日本の古地図一部のダウンロードを行った。大英図書館の日本の古地図に関しては、先方のin-houseのデジタル部局とのスケジュールが合わず、1年遅れとなった(2018年度にデジタル化は完了)。また、世界的な古地図のポータルサイトである、Old Maps Online(https://www.oldmapsonline.org/)に試験的に、ARCなどの古地図の登録を行った。2018年3月上旬に立命館大学で、2017年度国際ワークショップ「日本の古地図ポータルサイト」を開催し、国内外から古地図のデジタル化に関わるライブラリアンなどを招聘し、日本の古地図のデジタル化・GIS化・公開の現状を議論した。
2: おおむね順調に進展している
日本の古地図を保有する、カリフォルニア大学バークレー校、スタンフォード大学、大英図書館、また、京都を中心とした古地図を多く所有する京都市歴史資料館、京都府立京都学・歴彩館などと、古地図のデジタル化やすでにデジタル化された古地図のダウンロードしたうえでの利用など進められた(大英図書館に関しては予定より1年遅れたが完了できた)。これらの日英バイリンガルでのメタデータの整備、分割撮影されたデジタル画像のマージなどの作業を継続させる必要がある。
これまで多くの日本の古地図のデジタル化やダウンロードを行ってきたが、日英でのバイリンガルでのメタデータを整備する必要がある。また、これらを日本版Map Warperにアップロードしていく計画である。しかし、一方で簡易版のWeb検索システムを構築することとしたい。さらに、本研究で開発した日本版Map Warperの活用を広報するとともに、日本版World Mapの公開を進め、両方による日本の古地図の利活用を推進したい
すべて 2018 2017 その他
すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (4件) (うちオープンアクセス 2件) 学会発表 (7件) (うち国際学会 5件、 招待講演 1件) 備考 (2件) 学会・シンポジウム開催 (1件)
立命館文学
巻: 656 ページ: 735-721
理論地理学ノート
巻: 19 ページ: 55-70
地理情報システム学会講演論文集
巻: 26 ページ: 1-4
地図
巻: 55巻4号 ページ: 1-22
https://mapwarper.h-gis.jp/
https://www.arc.ritsumei.ac.jp/GISDAY/2018/workshop.html